「離婚してほしい」
2020年6月、23年の結婚生活に終止符をうつため、
私は夫に離婚を切り出しました。
「うん、わかった。」
夫の返事はあまりにも素っ気ないものでした。
夫に離婚を告げるのに2年もかかったのに!
拍子抜けとはこのことです。
夫婦とは血よりも濃い絆で結ばれていると信じて
いました。
その絆が揺らぎ始めた時、海の真ん中に放り出され
るような恐怖を感じました。
今すぐ夫にしがみつきたいのに、肝心の夫は傍に
いません。
大声で叫びたい。
泣き喚きたい。
一番近くにいるはずの夫は、そんな私に最後まで
気づきませんでした。
気づかないふりをしていたのかもしれない…
(もう駄目だ・・・。)
夫に見切りをつけ、離婚を決意したはずなのに、
夫に対する情が決断を鈍らせました。
明日離婚を切り出そうと思っても、次の日には思い
とどまる。その度に苦しくなる。
アクセルを踏んだと思った瞬間ブレーキを踏むような
もんで、絶望的に何度も何度も同じ決断をして覆すを
繰り返してました。
恐らく人生で一番、葛藤した期間やったと思います。